トレーラーハウスに最適なサイディング(外壁材)はどれ?

建物などの外壁に使用されるサイディング(外壁材)について今回はご紹介したいと思います。
「トレーラーハウスのコラム記事で何故、建物の外壁材?」と思われるかもしれませんが、トレーラーハウスも外壁材とは切っても切れない関係にあります。

サイディングには金属製、樹脂製などいくつか種類がありますが、それぞれの特長をご紹介するとともに、当社がトレーラーハウスの外壁材になぜ金属系サイディングを選択しているのかについてもお話ししたいと思います。

1. サイディング(外壁材)に求められるもの

建物やトレーラーハウスの外壁に求められる最も重要な機能は「防水性」です。
激しい風雨に晒されても雨漏れせず快適な室内空間を維持することが外壁の機能として最重要と考えます。
防水性以外にも耐火性、耐震性、防音性、断熱性や日光の紫外線に長期間晒されても劣化しない対候性も重要です。
また、風合いや色合いなどデザイン的要素やメンテナンス性も求められます。 ただし、デザイン、耐久性、メンテナンス性、コストなど、全てのニーズをバランス良く兼ね備えた外壁材はありませんので、用途や環境に応じた選択が必要になります。

2. サイディングの種類

建築物の外壁にはサイディング以外にもモルタルやタイルなど様々なものがありますが、ここではトレーラーハウスで使用されることの多いものについてご紹介します。

・窯業系サイディング

窯業系サイディングは、セメント質と繊維質などの原料を板状に形成したもので、住宅の外壁材として人気が高いサイディングです。
コスト・機能性・デザイン性など、他の外壁材と比較しても総合的に優れている点が多く、色や柄も豊富で、施工も比較的容易なのが人気の理由です。
ただし、トレーラーハウスの外壁材として考えた場合、材料そのものが重く、特に車検付きトレーラーハウスの場合には車両総重量との兼ね合いで重量がネックとなります。また、セメント質を主原料としていることから、トレーラーハウスの運搬時の振動や捻じれに耐えられず、設置場所に到着した際に外壁がひび割れてしまう可能性があります。

・木質系サイディング

木質系サイディングは、素材に無垢の木材や合板を使用したサイディングです。多くは、表面に塗装を施してあるのが一般的です。
木材を使用しているため火や、強度に不安を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、現在は、無垢の木材に不燃処理や塗装を施すことで、一定の防火性や耐火性、耐久性を備えるものが増えています。
木質系サイディングのメリットは断熱性に優れ、自然の風合いにより木の温もりを感じる点です。 中でもレッドシダー材は無塗装であっても耐久性に優れ、逆に風雨や日光に晒されることで独特のシルバーグレー調な色合いに変化するなど経年変化を楽しめる素材もあります。
デメリットとしては木質であるがゆえに定期的に塗装等のメンテナンスが欠かせないことと、やはり窯業系サイディングと同様に重量の問題があり、トレーラーハウスの外壁材として使用した場合、重量制限により間取りや搭載する設備に制約を受けることがあります。

・樹脂系サイディング

樹脂系サイディングは、塩化ビニル系樹脂が使用されたサイディングで、重量は窯業系サイディングの約1/10と非常に軽量なのが特長です。
耐久性や耐候性にすぐれていて寒さや酸性雨にも強く、ひび割れしにくいのがメリットです。また、表面塗装ではなく顔料が素材そのもの練り込んであるため再塗装は不要といわれています。
ただし、樹脂系であるが故に耐火性能の弱さが最大のデメリットとなります。

・金属系サイディング

金属サイディングは薄い金属板を成形加工し、フォームなどの断熱材を裏面に貼った外壁材でメンテナンス性にも優れた外壁材です。
金属板には、ガルバリウム鋼板・亜鉛メッキ鋼板・アルミ合金・ステンレス鋼板などが使用され、金属板の種類によって耐久性やコストが大きく異なります。
外壁材としては樹脂系サイディングに次いで軽量なサイディングです。

3. 当社が金属系サイディングを選択している理由

以上のように様々な種類のサイディングの中から、当社のトレーラーハウスは耐久性・耐火性・断熱性・重量・メンテナンス性や運搬時の振動などを総合的に判断し、ガルバリウム鋼板を使用した金属系サイディングを採用しています。

例)木目調の金属サイディング

金属系サイディングであっても、最近は色やテクスチャの種類が豊富で幅広い表現が可能です。
例えば木目調の金属サイディングを使えば、公園など自然の景観に馴染むトレーラーハウスを作ることもできます。このように、お客様のお好みに合わせたサイディングを使い、トレーラーハウスを制作する場合もございます。

いかがでしたか。制作したいトレーラーハウスに合わせて、最適なサイディングを選択したいですね。特に希望が無い場合には、金属サイディングを選択しておけば間違いのない外壁材となります。当社では、ご要望に合わせたサイディングを提案することも可能です。お気軽にご相談ください。

原案:中村
執筆:吉田
校正:藤澤

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