災害時における、トレーラーハウスの活用について

トレーラーハウスは様々な場面で活躍していますが、災害時にも役立つ施設として注目が集まっています。実際にどのような施設としてトレーラーハウスが役立つのか、その事例と利用する際の簡単なガイドラインについてご紹介します。

1.なぜトレーラーハウスは災害に便利なのか

トレーラーハウスは災害時に便利というイメージがありますが、実際にどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットは下記の通りです。

・トレーラーハウスを利用するメリット

・「車両を利用した工作物」として定義され、建築確認申請が不要
・「車検付トレーラーハウス」はナンバープレートが付いており、明確な自動車として認識
=>場所を選ばず、自由に設置する事ができます。

・「随時かつ任意に移動可能」な特徴を活かし、いつでも迅速に移動可能
=>被害地域、あるいはその周辺など場所を選ばずに設置でき、なおかつニーズに合わせて移動させて使い続けられます。

・年間を通じて安定した屋内空間を提供
=>ほとんどのトレーラーハウスにはエアコンが標準で装備されており、夏の暑さや冬の寒さに対して非常に有効です。

・多様な室内機能を持たせることで、様々なニーズに対応
=>トイレやシャワーなど専用のトレーラーハウスを利用する事もできますし、事務所仕様のような何もない空間のトレーラーハウスを保有しておき、用途に応じてその都度必要な器材・用品を運び入れる使い方もできます。

・災害の収束時期になり不要となれば速やかに撤収でき、別の場所、用途で再利用が可能
=>仮設建築物のように用途終了時に取り壊すこともなく、繰り返し利用できます。

トレーラーハウスの役立つ使われ方としては、下記のシーンが挙げられます。

・役立つシーン

<利用者>
被災者、自治体職員、災害ボランティアの方、他県自治体からの応援職員、復旧作業にあたる企業関係者や医療従事者などが挙げられます。災害時には被災者が優先される一方で、災害ボランティアの方などはどうしても対応が後回しになる事が多いようです。トレーラーハウスは、そうした方のケアとなる「支援者支援」施設として採用されるケースも昨今増えてきています。

<利用目的>
・現地災害対策本部
・災害ボランティアの現地活動拠点
・宿舎、仮眠スペース
・待機所、休憩所
・ボランティア、支援物資等の受付所
・支援物資の保管および受渡し場所
・応急診療所
・新型コロナ、インフルエンザ等の感染症患者の隔離空間
・ペットの避難、保護スペース
・トイレやシャワーなどの衛生空間

<利用時期>
災害直後は各種ライフラインが復旧しておらず、活躍シーンが限られます。被災から2週間~3週間後からの本格的な活用が有効です。

<利用期間>
用途にもよりますが、1ヵ月~6ヵ月の利用期間が多いようです。

2.実際の利用例

実際に今まで、当社のトレーラーハウスが災害時に利用された例を一部ご紹介します。

・東日本大震災での復興支援活動

平成23年3月11日に発生した東日本大震災において、当社はトレーラーハウスを被災地へ届け被災者の皆様の生活再建を支援しました。その活動が各種ニュースにも取り上げられました。

※映像にて紹介されているトレーラーハウスは、現在取り扱っておりません。
※映像にて紹介されているトレーラーハウスの運搬及び設置方法は当時の状況であり、現行ルールでは認められていない手法も含まれています。ご了承ください。

・熊本地震での復興支援活動

平成28年4月14日に発生した熊本地震において、当社はトレーラーハウスを被災地へ届けて被災者の皆様の生活再建を支援しました。

熊本地震での復興支援活動

・新型コロナ禍での医療機関支援活動

令和2年春から世界的に大流行となった新型コロナ感染拡大において、対応にあたる医療機関、保健所等を支援するため陰圧装置付きトレーラーハウス「メディカルキューブ」を全国約30カ所の医療機関、診療所へ6カ月間の無償貸出しを実施し、発熱外来診療やPCR検査スペースとして活用されました。

・能登半島地震での復興支援活動

令和6年1月1日に発生した能登半島地震において、当社のトレーラーハウスに貸出し要請があり、輪島市で活動する災害支援ボランティア団体へお届けする予定です。なお、この貸出は後述するJTIO(一般財団法人トレーラーハウス設置検査機構)からの要請を受け、3カ月間無償貸出を行ないます。

3.トレーラーハウスを利用するために

実際にトレーラーハウスを被災地で利用するために、いくつか事前に確認しておきたい点をご紹介します。

・電気や水道インフラ

災害時、場所によっては電気や上下水道などの公共インフラが損傷を受けて、停電や断水となる場合があります。電気に関してトレーラーハウスは発電機でも利用可能ですが、毎日数回は燃料を補給する必要があり、ある程度の期間利用する事を考慮すると電気インフラが正常に稼働している事が必要です。

また、水道インフラに関しても当社製品「トイレキューブ」は、上下水道と接続して使用する方式を採用しています(代替処理として、浄化槽利用も可能です)。一般的なトイレ型トレーラーの中には、タンク式での給排水設備を採用しているものもありますが、利用人数に限りがあり汚物の汲み取り作業が継続的に行なえないと、いずれ利用できない状態になります。そのため当社のトイレキューブは、より大人数で長期間利用する事を想定し、上下水道と接続する方式を採用しています。

・設置場所までの道路事情

トレーラーハウスを輸送する際に、目的地までの道路事情も重要です。最寄りのインターチェンジまでは高速道路を利用しますのである程度の場所までは到達できますが、その先の一般道の被害状況や通行規制の状況によっては被災地まで辿り着けない場合もあります。目安として、10tトラックが通行可能なレベルかどうかを判断材料としてください。
また、冬季には被災地へ向かう道路の除雪作業が追いついていない場合もあり、積雪の影響で通行できないケースも考えられます。

4.まとめ

以上、災害時におけるトレーラーハウスの活用についてご紹介しました。自然災害の多い日本では、普段から施設としてトレーラーハウスを利用し、災害時には移動させて被災地支援に使う、そうしたフェーズフリーな利用方法がトレーラーハウスの魅力です。

なお、当社が加盟しているJTIO(一般財団法人トレーラーハウス設置検査機構)は、自治体やボランティア団体の皆さまからの要請により、災害時にトレーラーハウスを30日間無償貸出する取組みを行なっています。必要に応じて積極的に検討されてはいかがでしょうか。

少しでもトレーラーハウスの活用や備えが広まり、いざという時の安心に繋がる事を社員一同願っています。

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