海を越えてやってきたトレーラーハウス 〜後編〜

近年では国内で見かけることが増えてきたトレーラーハウスは、元々アメリカやヨーロッパで広く使われているものが、日本へ入ってきたことから広まってきたものです。
そこで、今回は欧米のトレーラーハウスと日本のトレーラーハウスの違いなどについてご紹介したいと思います。
※この記事は、前編と後編に分かれています。

3.日本製トレーラーハウスの魅力

当初は欧米からの輸入トレーラーハウスから始まった日本でのトレーラーハウスも、現在では多くの国内メーカーが存在するようになり、近年では大手住宅メーカーなどもトレーラーハウスに参入するようになってきています。 日本国内では欧米に見られるようなレジャー用や別荘用途よりも、店舗、宿泊施設、事務所などの事業用の用途での利用が圧倒的に多くなってきています。

店舗

営業所・事務所

また、日本の道路事情や狭い土地の状況などから、車検サイズに対応したトレーラーハウスの人気が高まっています。
建築行政サイドでも車検を取得しているトレーラーハウスは道路運送車両法上の「自動車」(正確には「被けん引自動車」)であるとして建築物として扱わないとするようになってきています。
トレーラーハウスの性能に目を向けた場合でも、多雨多湿の日本の気候のため日本製トレーラーハウスに比べ欧米製では「雨漏れ」がしばしば発生することがあるようです。
元々、雨が少なく乾燥した気候の国で製造されたトレーラーハウスは、雨に対する対策が充分取られていないものもあり、DIYの盛んな米国などでは雨漏れ修理もDIY感覚で修理するようなこともあるようです。
逆に、日本製トレーラーハウスは多雨多湿を前提に設計・製造されているものが多く、何ごとにも完璧な品質を求める日本の国民性には合っているかもしれません。

4.まとめ

先般の能登半島地震に見られるような大規模災害での被災者支援にもトレーラーハウスが活用されるようになってきました。
地震や台風、豪雨などの自然災害の多い日本では、今後も災害支援の場でトレーラーハウスを目にすることが多くなってくると思います。
またグランピング施設などの宿泊リゾートなど、これからも様々な用途でトレーラーハウスが利用される場面が増えてきています。
そのため、トレーラーハウスを適正に活用し、トレーラーハウスを文化、産業として根付かせるためにもトレーラーハウスに関する法令の整備を進めることが大切になると考えます。

引用元

店舗

https://www.trailer-house.co.jp/case/interview/5756/

営業所・事務所

https://www.trailer-house.co.jp/case/interview/6180/

原案:中村
執筆:吉田
校正:藤澤

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